3. ベイトフィネス
• キャスティングをしていると遠投したくなってくるのが人情だ。しかし岸壁、堤防の 際、特につなぎ目についているサカナは多い。いわゆる縦の釣りだ。これは長竿では案外、難しく アクションも雑になる。軽い仕掛けを扱えるベイトタックル、 ベイトフィネスの有利な点だ。
  釣場によって違うのだが、春の産卵後に大型メバルがついていることが、 多々ある。
• テトラの際や岩場でのスポットが良いポイントになっていることが多いのは御存じ だろう。そこへ正確にルアーを打つのに有利なのは？ そうですベイトタックルですね。 根ズレにも有利なフロロの8LBで投げても問題がないんです。 ソルトウォターベイトフィネスの有利なシーンは結構ありますね。 これだけじゃ物足りないのだが、魅力的な事は確かだ。
• 自分の仕掛けはAbu Garcia推奨の物で始めたんだけど、フロロのヨレが やはり良くない。最近ではPE 0.8号に2.5号ナノダックスリーダーをかなり長めにした 仕掛けで良い結果が出ている。ロッドもブレニアス ベイトモデルを使用中だ。 これで大型のメバルだけでなく大型のキジハタ、チヌ（黒鯛）などもバッチリだ。
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4. ロッドの選択
• メバリング ロッドの長さは千差万別な推奨を各メーカーから出ているが初めて 使用するのに扱いやすく無難な長さは、7'6"位(2.2m位)がお勧めだ。Azingに比べ 長めのロッドで広範囲を探れる物が良いだろう。ちなみに自分は7'6"～9'3"を使用している。 重量は軽いに越したことがないのだが、90g以下の物が各社から発売されている。
• 前述のソルトウォターベイトフィネスはシーバスやマゴチでもOKなパワーで120gなのだが リールとの組合せでもさほど重くならない。
• ティップ(竿先)は、すでにライトソルトルアー仕掛けで説明したとおりだ。
  
• 最終的にどのような釣りをしたいかによってロッドは決まってくる。 例えば磯やテトラで25cm以上の大物を狙うには長くて強いものが良いが、 20cm以下の小物の数釣りでは全体的に柔らかい方が針がかりし易い。
  またラインの組み合わせによりPEの使用が好みの方だとPE自身の弾力（伸び）が 少ないのでティップが柔らかめの方が乗りが良い。ナイロンラインが好みなら ライン自身に弾力があるので、固めのロッドが良い。穴打ちやキワ釣りなら ベイトタックルがオススメとなる。
　　　　　
• 個人的な見方だが、メバリングのスピニングタックルにおいて、 特に冬から春にかけてのフロロは使用すべきではない。 元々ヨレが多いのだが気温が低い時期なので硬化し、ルアーも飛ばないし アクションが変になる。ルアーの飛距離が伸びるのは、凄くありがたく回遊性のメバルは、 今日、最も釣れていた場所が明日は変わってしまうことも多くあり ベストポジションは四方を探ることができて飛距離のでるPEは通い慣れている釣場でも有効だ。


• 以下に示しているロッドは中上級者向けということではなく、 あくまで「これからはじめる人」向けの参考だ。僕 個人のロッドはタックル Settingの メバリング、ライトソルトを参照してほしい。

*1 (S)ソリッドティップ, (T)チューブラティップ

お勧めRod Spec.				度量衡・単位変換計算
-	Maker Model(tip)	Action	Length (m)	Type	Sect. (pcs)	Closed Length") (cm)	Weight (g)	Top Dia (mm)	Butt Dia (mm)	Lure Min Max (g)	適合ライン PE Nyl FC(lb)	Price	Remarks
メバリング
1	Daiwa 月下美人 70UL-S (S)	UL	2.13	Spining	2	110.0	87	0.7	8.9	0.5～5.0	2～5	￥13,500	Kガイド,ソリッドトップ
2	Nissin FABEO MB SP FMB-704TI (S)	UL	2.24	Spining	2	115.0	93	0.9	9.5	0.6～8.0	2～6	￥24,400	オールチタンフレームSiCガイド,印籠継,国産
3	Shimano Soare BB S706ULT (T)	UL	2.59	Spining	2	117.0	75	1.2	9.8	0.6～6.0	0.1～0.6 2～8	￥14,500	K Guid,ソフチューブトップ,オールラウンダー
ライトソルト
4	Shimano Lurematic S70UL (T)	UL	2.14	Spining	2	109.5	83	1.3	9.6	0.8～10.0	0.3～0.8 2～6	￥4,000	ケース付 実測 80.0g 寸評
ソルトウォターベイトフィネス
5	Shimano Brenious B704L (T)	L	2.24	Bait	2	115.5	105	1.6	12.1	3.0～10.0	0.5～1.0	￥28,500	スパイラルX,ハイパワーX,CI4+,ステンレスフレームKガイド,マイクロガイド 実測 102.9g 寸評

5. リールの選択
• ライトタックルに限らず、ルアーフィッシングでは頻繁にキャストの 繰り返しがあり、それも夜釣りが多いので品質の良いものを選ぶ方が良い。 もちろん、ラインも良質なものを選ぼう。
• リールの選択は軽量でハイギアな巻取量が多い物に限る。 当然なんだが、ローターが軽いほどアタリがとりやすい。 レスポンスの良さはライトタックルでは必須だろう。 重量は200gを割った物が良く、200g以下というのはシーバス用でもかなりある。
• 例外的に冬場の低水温の時はかなりスローに攻める必要がある。 この時だけローギアで巻取量の少ない物を使用する。 もちろんアタりは微妙になってくる。難しい釣りだ。
• ソルトウォターベイトフィネス用も表示している。

お勧めReel Spec.				度量衡・単位変換計算
	Type	Maker Model	Weight (g)	Retrieve/ Crank (cm)	Drag (Kg)	Gear Ratio	Bearing	Line Capacity Nylon (LB) Line Capacity Fluoro (LB) Line Capacity PE(号)	Price	Remarks
1	Spining	Shimano ULTEGRA C2000HGS	190	79	3.0	6.0	5/1	3-125 4-100 5-75 3-110 4-85 5-65 0.6-150 0.8-110 1-80	￥15,300	写真 寸評 クイックレスポンスシリーズ マグナムライトローター
2	Spining	Shimano Soare CI4+ C2000PGSS	160	57	3.0	4.3	8/1	2.5-140 3-100 4-90 2-170 3-95 4-75 0.6-140 0.8-100 1-90	￥32,600	写真 寸評 クイックレスポンスシリーズ リジッドサポートドラグ ローギア 4.3 デッドスロー & 漂わせて誘うなどに使用
3	Spining	Daiwa LUVIAS 2004H	190	75	2.0	5.6	7/1	3-140 4-100 　 　 0.4-120 0.6-100	￥28,600	写真 寸評 マグシールド、エアローター、ZAION ボディ素材 CRBB デジギアII
4	Spining	Daiwa 月下美人 2004H	195	75	2.0	5.6	8/1	3-140 4-100 2-190 0.3-150 0.4-120	￥34,000	写真 寸評 マグシールド,エアローター,ZAION ボディ素材,CRBB,デジギアII,フィネスATD
5	Spining	Shimano Soare CI4+ 2000HGS	185	81	4.0	6.0	8/1	3-125 4-100 5-75 3-110 4-85 5-65 0.6-150 0.8-110 1-80	￥33,600	写真 寸評 クイックレスポンスシリーズ リジッドサポートドラグ
6	Spining	Daiwa LUVIAS 2506H	200	84	3.0	5.6	8/1	4-170 6-100 　 　 0.8-130 1-100	￥32,400	写真 寸評 マグシールド,エアローター,ZAIONボディ,フィネスATD,ABSⅡ,エアスプール,エアベール、ツイストバスターⅡ,CRBB,ウォッシャブル構造
7	Bait	Abu Garcia Ambassadeur REVO LT	174	74	5.5	7.1	6/1	8-100	￥26,000	写真 寸評 ブラスギヤ、アルミフレームを搭載 ベイトフィネス対応、ハイギヤ
8	Bait	Shimano Brenious L	200	77	3.5	7.7	6/1	8-50　 0.6-190,0.8-140	￥28,000	写真 寸評 ナロースプール、超々ジュラルミンスプール、ソルトベイトフィネス、ハイギヤ リーダー1.2m以上

5. ラインについて
　 　　 　　

ラインの種類	比重	伝達係数	伸縮率	視認性	強度/スレ強度	その他
1. PE	0.97	△	最少	◎	◎/×	結束難 糸フケ無時、最高感度 最強
2. フロロカーボン	1.78	◯	少	◯	△/◎	低温で硬化。糸ヨレ、巻ぐせ多
3. エステル	1.35	◯	かなり少	◯	◯/◎	伸度が少なく要ショックリーダー。 糸ヨレ、巻ぐせ多
4. ナイロン	1.14	◯	最大	◎	◯/◯	扱いが最も楽
5. ナノダックス	1.14	◯	少	▲	◯/◎	扱いはナイロンと同等



• 個人的なラインの使用
  スピニングタックルでは、PE 0.2～0.4号でリーダーはナノダックスをPEにあわせて使用している。 ベイトタックルではフロロまたはPE(4ブレード)を使用。


• 使用製品
  あくまで参考にという感じで見てほしい。なんせ好みがかなり入っている。 PEは以前はShimano X-DYNE AR-C Soare という高比重1.12というほぼナイロン並のものや 国産のゴーセン Mebarinを 使用していた。海外メーカも使用したが表面が剥げるは表記号数は実際より 太い。 最近はDuel Armored® F+をメインで使っている。 リーダーはNanodax Shock Leaderでこれは同一号数でフロロリーダーより かなり強度があってしなやかでスレ強度も同じで糸依れが少ない。 （フロロは同一号数でもナイロン系より太い)
  初心者との同行ではアジングと同一の4lb(0.8号)の着色ナイロンを使用させているが全く問題無しだ。
  フロロの方が良いと思っているあなた！？『スピニングタックルで本当に使いやすいですか？？？？』
  なんといっても果敢に大型を狙って、底付近を探っているとカサゴ、タケノコメバル（40cm以上もいる）や キジハタも釣れることもある。これでフロロやエステルラインでは太刀打ちできない。 PEの余裕のある方が良いのだ。
  ちなみに岩場やテトラ周りを果敢に穴撃ち(?)や近距離戦をする際はベイトフィネスで PE 0.6号 16lbに長めのリーダーにナノダックスを使っている。 これでメバルだけでなく40cm以上の真鯛、黒鯛、キジハタでもバッチリです。

ハードルアー

活性の高いときだけでなくメバルにしては大きめのベイトを喰っている時などに有効な手段だ。
大きい餌は大きな魚が喰う。これも当たり前だし、喰い気のある奴は大きく目立つのは良い具合になる。
仕掛はジグヘッドをハードルアーに交換するだけだ。

1. ルアー種類
• シンキングペンシル・シンキングミノー
  比較的レンジが深いときや日中にも有効だ。フォールで喰うことが多々ある。 タダ引きだけではなく、アクションを入れながら使用する。 またシーンによってはスローシンキングタイプをステイさせてアミパターンに対応させる事も可能だ。


• フローティング、サスペンディングミノー
  レンジが浅いときに使用し引く速度をあげると潜航するものが多い。引きを止めると浮く事 を利用してアクションすることもOKな物もある。
  サスペンドタイプは表層にステイさせて誘うこともできるが、ただ浮かべるだけではなく、 小さくシェイクさせたり誘いを忘れずに。


• 小型バイブレーション
  引くだけでアクションが付くのでgo stopで誘いをかけることもできる。 またリフトアンドフォールでもＯＫだ。ミノー系より深みを 攻める時や日中にも良い。


• JIG
  小型の物は五目つりも可能だ。日中向きの釣りかもしれない。 20g位のメタルジグにアシストフックだけを利用して底物中心を狙うこともできる。引き方次第では サバや青物もかかってくる。ロッドパワーに気をつけなきゃいけない。
  変わったところではオーシャンルーラーのフェザージグウォーカー(3g～15g)という毛鉤(交換も可能)を使ったものがあり、 これは結構釣れる。僕自身もメバルだけでなくカマスやセイゴ、ガシラなどの実績がある。


2. 仕掛け

仕掛け図拡大

フロートリグ

1. 概要
• キャロライナリグ同様、遠投を可能にするのだが、こちらは何もしなくとも浮く、沈む を選択可能なリグだ。一般的にはSS(Slow Sinking)ゆっくり沈む F(Float)浮く等の種類に分類できるが、 オーシャンルーラーの物は重りをフロート内部に入れる事ができて浮力調整が可能だ。 フロートのデータは、こちら を参照。


• 冬メバルのような水温低下時にスローな巻きをしたい時、 単純に遠投用としてではなくSS(スローシンキング)に0.3g以下のジグヘッドを 組合せることでルアーを漂わせて喰わせる釣りも可能だ。 この釣りで短時間で広範囲を手軽に探り釣果を得ることができるのだ。


• あまり一般的ではないが、藻が生い茂るような場所で ベイトフィネスでフロートリグはいかがだろうか？ スポット打ちも可能だし、手返しの良い釣りができるだけでなく 根や藻場に潜られてバレることもかなり減少する。仕掛け自身で5g以上に出来るので バックラッシュもかなり減る。 ビギナーには勧めないが、楽しい釣りができることだろう。


2. 仕掛け
   
• 仕掛けは以下のようなもので針、単体にせずに0.1g〜0.4g程度の重りを装備するか 0.1g〜0.4gのジグヘッドを使用する。これはノーシンカーだとライントラブルを起こしやすく、 トラブル防止と考えれば良いだろう。 またその時の状況に応じてフロートと同じ速度で沈むように調整できる。


• 中通しのMフロートなどで沈まないタイプを使用する場合、 1g～3.4g程度のジグヘッドを浮動式にして漂うような誘いを行って違和感なく喰わせることも可能だ。



一般的なフロートリグ	Tict Mフロートの仕掛け図

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ライン・重り 換算表